ようやく午前の授業も終了し、お昼ご飯の時間となった。
お腹が空いた---
いつものように良牙と二人で食堂へ行く。
「ウゼェ」
「ほんと…、凄い人だね」
チャイムが鳴ってすぐに食堂へと向かったにも関わらず、そこは多くの人で賑わっていた。
その中には遠巻きに私と良牙を見ている人達もいるけれど、いつもの事だから気にせずに空いている席を探す。
「あ、静香さんッ」
「まぁ、綾香様!お久しぶりですわね」
「本当だね。あ、章吾はさっきぶりッ」
生徒会書記でり私と同じクラスの章吾と章吾の婚約者である夏目静香さんが仲良く食べているところを見つけ、声をかけた。
静香さんも章吾も嫌な顔一つせず、二人ともにこやかに対応してくれる。
うん、やっぱり二人は優しいね。
そんな二人に自然と笑みが漏れ出た。



