「良牙。お前も狙われているはずだから気をつけろ」
「…分かってる」
恢と良牙の話しをジッと聞きながら、淡々と頭の中で整理していた。
今現在、一之瀬製薬は私を狙っている…
多分、良牙も---
蓮…は?
そう思ったけど蓮はもともと一条の人間だから、除外されてるかな?
勘当されている身だし---
私は寮生活だから学園からは殆ど出る事はない。
…そんな私が外出するのを、一条製薬は虎視眈々とずっと狙っていた?
もし、ここで本当に私が捕まっていたら…と思うと、背筋が震えた。
多分、捕まったら私は研究の一環として変身人間になる為の薬を摂取されてしまうだろう。
怖い---
ゾクゾクとしたものが身体中を駆け巡り、私は自分の身体をギュッと抱きしめた。



