「綾香ッ!」
だ、誰よ?
私の名を呼ぶ声に身体が一瞬止まったがすぐに向かってくる弾を素早く避け、そして振り向いてみれば…
その正体に驚き目を見開く。
「な、良牙?」
「加勢する」
右路地から顔を出した良牙がこちらに向かったと同時に、私を後ろから捕らえようとする男に殴りかかる。
あっ…、驚きすぎて全然気付かなかった。
そして…
恢も良牙もいるんだから当たり前だけどそれからはあっと言う間に全ての敵が倒れ、その場は一気に静まり返る。
周りを見ると、黒ずくめの男達はピクリとも動かずにそのまま地面にお寝んねだ。
「大丈夫か?」
「うん、私はなんともないけどこれって…」
すぐに私の導き出した答えを察した恢は頷いた。



