「恢の元気な姿が見れて良かった」
「………少し前に、駅前で見ただろ」
「ん…、まぁそうだけどね。………でもこうして話しが出来て良かったな」
横に並んでいる恢を見上げると、やはり以前よりも表情が柔らかくなっているように感じてホッとする。
やっぱりずっと研究所に支配されていた時とは比べ物にならない恢の雰囲気が嬉しくて私の表情が緩んだ。
そんな私をジッと恢は見つめてきた。
中々、恢の視線が私から離れなくて少し恥ずかしい…。
「…恢?」
「……あぁ、すまん。………蓮とは…………、いや、何でもない」
はッとため息を零した恢に首を傾げてしまった。
蓮の名前を上げといて、すぐに引っ込められたら気になるじゃん。



