「いらっしゃいませ」
「あ、こんにちは」
にこやかに微笑むその表情に引き込まれるように、その女性に見入ってしまった。
そんな私を見て不思議そうな顔をしたその人はキョトンとした後、恢へと顔を向ける。
「あら?もしかして恢の知り合いなのかしら?」
「はい」
「そう、こんにちは。私は相沢 月夜、ここのオーナーよ。あなたは?」
「えっと、九門 綾香です。帝星学園に通ってます」
「そう、よろしくね。それより制服を着ているから高校生なのは分かっていたけど……。恢」
「………はい」
「成人しているのかと思ってたけどあなた、もしかしてまだ未成年?」
「………」
何の返答もしない恢を一瞥したその女性…、相沢さんは大きくため息をついた。
もしかして恢…、年齢をごまかしていたのかな?。
だったら私がここで、恢は未成年じゃないと言った方がいい?



