外の外装と同じく内装も黒基調で気持ちをゆったりとさせてくれるそのお店は、京極さんから聞いていた通りのカフェだった。
ここに恢がいると聞いた時からずっと、そこで働いているんだろうな…とは思っていたけどやっぱりここで働いているようだ。
薄暗い店内のカウンター席がすぐ視界に入り、そのカウンター前に先程まで一緒にいた恢がいた。
えっと…、あのカウンター前に行けばいいのかな?
幾つかあるテーブルを見渡した。
店内には今のところ誰もいない…
お客さんは私だけのようだ。
そしてもう一度、恢を見る。
すると…、
恢が私に目の前に座れと視線で促したのが視界に入った。



