「あの……ごめん。
そんなに嫌だった……?」
やっぱり無理強いしちゃいけないよね……。
瀬戸には瀬戸の気持ちってものがあるわけだし……。
「ごめん、無理なら……」
「つぐみちゃんさぁー……」
「え?」
「ほーんと、鈍いよな」
「……はい?」
な、何で……?
「はぁ〜……」
何であたし……そんなに大きくため息つかれてるの⁉︎
「え、な、何?
あたし何かした?」
「うん。
俺のピュアな恋心を傷つけた」
ピュアって……自分で言うか?普通……。
「だからごめんって……。
無理ならいいから……」
「そういうことじゃなくて」
「じゃあどういうこと?」
「うーん……。
ダメ。
言ったら俺の恋が儚く散る気がする」
「はぁ?」
別に言いたくないならいいけど……。
……でも、これどうしようかな。
ラブレターを見つめながら小さくため息をつく。
受け取ってもらえなかったって知ったら、結衣落ち込むだろうな……。
でも、だからといって瀬戸に無理矢理渡すわけにもいかないし……。

