「ね、瀬戸。
今日の放課後って暇？」

「え？」


瀬戸が少し驚いたような顔であたしを見る。


「ほんのちょっと……2、3分でいいんだけど、付き合ってくれない？」

「あぁ……別にいいけど……」


よし！

これでオッケー！

あとは渡すだけ！


「放課後じゃなきゃダメなの？
2、3分なら別に今でも……」

「あー……うん。
人がいるとちょっと……」

「え、何？
もしかしてつぐみちゃん……俺に愛の告白でもするつもり？」

「そんなわけないでしょ！
ていうか、さっきから気になってたけど……ちゃん付けするな！」


あたしがそう怒ってもヘラヘラと笑うだけの瀬戸。

本当……何考えてんだかよく分かんない。

でも、結衣のために一肌脱がなきゃ！


「んじゃ、早速行きます？」

「行くってどこに？」

「人がいなさそうなとこ」

「え……本当に今？」

「だって気になるし。
つぐみちゃんの愛の告白」

「だから違うって言ってんでしょ！」