「あの……さ。
今日、ここで待っててもらったわけなんだけど」
「……うん」
「……平野に言いたいことがあって」
……水谷君が真剣な表情であたしを見る。
つられてあたしもまっすぐ水谷君を見つめる。
「突然なんだけど……」
「……うん」
「俺……平野のことが好きなんだ」
ドクン……と心臓が脈打つ。
こんな短いスパンで……人生二回目の告白をされた。
一回目、瀬戸にされた時よりは心の準備ができていたけど。
それでも、何か緊張している自分がいる。
「水谷君……あの、あたし……」
あたしが返事をしようとした……その時。
「つーぐーみーちゃん!
かーえりっましょ!!」
……この場に似つかわしい大きな元気な声が聞こえてきた。
この声って……まさか……
あたしが勢いよく振り返ると、そこには予想通りの人物が立っていた。

