好きじゃない、はず。―ラブレター・マジック―


あたしがため息をついて悩んでいる間に他のクラスメートはさっさと部活に行ったり、帰宅してしまった。

おかげでなぜか帰らないこの男と二人きり……。


「ねぇ、瀬戸」

「ん?」

「……帰らないの?」

「うん。
だって何か他人事だとは思えないし」

「……だろうね」


他人事っていうか思いっきり関係者なんだけどね。

結構重要な関係者なんだけどね。


「……あの、さ……」

「んー?」

「あたしの口からこんなこと言うのはちょっとあれかもしれないけど……」

「何?」

「……やっぱりこれ……受け取ってくれたり、しないよね?」


そう言いながらおずおずと瀬戸の方にラブレターを差し出す。


……瀬戸は何も言わずにじっとそれを見つめる。


……そしてしばらくすると、はぁーと大きく息を吐いた。