ホォーホォー

何処かで梟が鳴いている。


今日は眩しいくらいの星と満月だった。


ハルは気が付くと、何時もは行かない場所まで来ていた。

(駄目だ…このままでは迷ってしまう。)

考え事をしながら、どんどん進むハルに懸命に着いてきたユキ


来た道を探そうと焦り始めたハルの手をユキが引く。

「どうしたの?」

「お兄ちゃん。こっちに行ってみようよ。」

ユキに手を引かれ更に奥へと進む。

さっきまでの星も満月も、いつの間にか辺りを包んでいる霧によって見えなくなっていた。