「どうしたの?お兄ちゃん」 「この花は、もしかし…」 「パパ!?パパ!パパだよ!お兄ちゃん」 ユキは花よりも、その腕に巻かれたミサンガを見つめていた。 「パ…パ?なんで?」 三年前に薬を買うお金を稼ぐ為に、街に行って行方不明の父が何故こんな所で白骨化しているのか? 話しに聞いた花を手にしているのに母は病が治っていない。 父の願いは何だったのか? そしてその願いは叶ったのか? いろんな疑問が溢れてきた。