私はアヤトからの手紙を読んだとき、今の状況が理解できなかった。どうしてアヤトが借金??何で自信がなくなったの??どうして??赤ちゃんがりこのお腹に出来てとても嬉しがってたじゃん??どうして??そして私は今までの事を後悔した。

 やっぱりりあは産むべきじゃなかった。親の言うとおりだったかも…。アヤトをこんなにも苦しめてしまった事。ここまでアヤトを傷つけ苦しめたのは自分のせいだ…。手紙を読んだとき、私は声を押し殺して泣いた。もう死のうと思った。死んでアヤトの所に逝きたいって思った…。でも、私には守り続けなければならない大切な宝物がある。りあを一人にして先に逝く事はできない…。初めての赤ちゃんで今まで辛い事もあったけどアヤトと一緒に乗り越えてきた。その証だったから…。だから借金の事はアヤトの両親にもちゃんと相談した。

「あの…手紙にも書いてあったんですけどアヤト…借金してたらしいんです」
「え!?」
「私もさっき初めて知りましたぁ…」
「本当なの??」お母さんは慌ててその手紙を読んだ。
「やっぱり、りあは産むべきじゃなかったんですかね…」私はその場で泣いた。
「そんな事はない。アヤトも借金してまでもりこさんとの子供を生んでほしかったんだよ。きっと」お父さんが優しくつぶやいた。
「でも…アヤトを苦しめたのは私だったんです…」
「大丈夫よ。確かに…アヤトの借金はとても多くて大変だけど頑張って借金返していきましょう。」

ミズキはアヤトの幼い頃からの親友で私も付き合っていた頃からたまに相談したりしていた。私にとっては男友達だ。だから、アヤトの両親もミズキの事は知っていた。

「とりあえず…ミズキ君に借金の事、聞いてみます」
「そうだなぁ…頼むよ」

そして、私はミズキに電話をかけた。