ある日、今日は珍しくアヤトも部活がなかったから久々にアヤトの家に行っていた。相変わらず、アヤトは私のお腹ばっかり触って話しかけてる。本当にアヤトを好きになっててよかったって今は思ってる。でも、まだ大人になっていない未熟な私…。無事にアヤトとの赤ちゃんを出産する事ができるか不安で不安でたまらなかった。

 そして、テレビを見ていたら急にお腹に激痛が走った。きっと陣痛だ…。
「アヤト…助けて…助けてアヤト…痛い…痛ぁあい…」
「え!?陣痛!?大丈夫か?」
「痛い…早く…病院に行かなきゃ…」
「ちょっ待て…何か水が出てきてるよ」
「え…あ…破水しちゃった」
「大丈夫??電話するよ」
「痛い…痛あぁぁい!!」
「頑張れ!!俺が付いてるから、安心しろ」
 そして、アヤトは奥の部屋に行き、電話をしていた。すぐに病院に行かなきゃいけないけれど車は持ってないし…。
「救急車が来る!!ちょっと横になってろ!」
「ありがとう…あぁ…痛いよぉ…」
「頑張って!!」
 30分ほど痛みに耐えてようやく救急車が来た。すぐに病院に向かった。そして、病院に着いた。すると、助産師の人が駆け寄ってきた。
「大丈夫よ!!リラックスしてね」
「痛い…アヤト助けて…」
「大丈夫!!俺がついてるから!!」
そしてすぐに服を脱いで着替え、陣痛室に入った。
10分おきくらいに膣の中に何かを入れられながら必死に痛みと戦った。するとすぐにお父さんとお母さんも駆けつけてくれた。
「痛い…痛いよ…」
「ゆっくり呼吸してくださいねぇ!!もう分娩室に入りますよ」
「あぁ!!痛い…!!」
 そして、30分ほどして私は分娩室に入った。アヤトも立ち会ってくれた。それからずっと痛みに耐えても耐えても子宮口が開かない…。そこで会陰切開をして少し子宮口を開いてもらった。
「痛い痛い!!」
「頑張れ!!りこ頑張れ!!」
「んん~!!痛い!!」
私は力のある限り、集中して力んだ。ずっとずっと、頭が真っ白になるくらい、力んだ。
「もう頭出てきたよ!!」
「痛い!!ハァ…痛いよぉ…んん!!」
するとようやく赤ちゃんが生まれた。生まれたと同時に、私は気を失ってしまった。