3月7日卒業式
小林とLINEができるようになった。

たくさん話した。
いつもと変わらないテンションで
ぶつかってくる小林を
自分はとても愛おしく思った。

「ねぇ、ひろくん?1ヶ月小林禁止」
「えー!今更なんて呼べばいいの」
「麻悠」
「...ま、ゆ?」

名前を呼ぶだけでドキドキした。

「きゃー、なにこれ恥ずかしー」

そう言うあなたを見て
どうしようもなくて口走ったこと。

「麻悠が好き。
妹じゃなくて、彼女として
自分の隣にいてほしい。」

でも
麻悠は嬉しそうに
「でも麻悠あさちゃんすきだもんなー!」
って満面の笑みで答えた。

初告白は玉砕に終わった。
でもその後もずっと仲良くできた。

3年生、3Dで同じクラス。
気づいたら麻悠と自分が室長になった。

一緒にいる時間も
今までで1番長くなって

学校だけじゃなくて
家に帰ったあと麻悠の好きな
じゃがりこを家まで持って来いと
駄々をこねられたこともあった。

修学旅行が終わった次の日。

めずらしく麻悠からLINEをしてきた。
「ひろくんに。伝えたいことがあります」
「はい...」
「他の女の子に渡したくなくなった」
「?」
「好きになったの」

何も理解できなかった。主語が無さすぎて。

「?」

「ひろくんのことだよ?」


麻悠が、自分を...好き...


今すぐ付き合いたかった
でも麻悠の友達には自分を好いてくれてる
人が居て。

ていうか、

3Dのみんなからの視線が痛くて

付き合うという選択は選べなかった。