「お前だけは……
許さない……。」
倒れる男を冷たい目で見る美狼。
怒りで手が震える。
「……。」
死ね。
バキッドカッ
死ね
ドスッゴンッ
死ねっ
バコッゴキッ
死ね!!!!!!
パシッ
「それ以上は、そいつが死ぬ。」
「別にいい。」
その言葉に、感情は籠っていなかった。
「そんなやつを殴るほど
お前の手は汚くない。
……それより
皐月を病院につれていかなきゃいけねぇ。」
……皐月。
そうだ。皐月を助けなきゃ……。
でも……
「どうすればっ…………いいっ…………の????」
「大丈夫だ。すぐ石田に連絡する。
お前は、皐月に声をかけてろ。」

