レモンな初恋




 次の日。



 4時限目が終わり、あたしのドキドキは更に高まる。



「架樹ー!ご飯食べよっ」


 佑香がお弁当を持って話しかけてくる。



 教室には、もう連也くんはいない。


「うん。けど、早めに食べていい?」


「なんで?」


「友達に呼ばれてて」


「りょーかい」





 ご飯を急いで食べ終わると、あたしは教室を出た。


「屋上♪屋上♪」


 連也くんに会えるってだけで、喋れるってだけで、嬉しくて仕方ない。



 ルンルンになりながら、屋上へと繋がる階段を上り始めた時。



「架樹」



 そう、下から呼ばれて振り向くと。




「……湊」



 湊がいた。