レモンな初恋




 次の日、また次の日。



 学校では当たり前ながら連也くんとは喋らない。


 電話もすぐに切ってしまう。



 緊張が、胸の中で回っているからだ。


 地味男だとしても、隣に連也くん。

 もう、ドキドキがすごかった。



 教室に響き渡る気がするくらい。



 家では、湊に相談している。


 連也くんの名前は出してないものの、どのくらいドキドキしてるかとか、今日もヤバかったとか。



「……そっか」


 そう言いながら、湊はいつも悲しそうだった。



 そりゃあ、あたしだって。


 湊に恋愛系の話されたら遠くに行った気がするけど。



「あ」


 今もこうやって、ソファで相談中。



「……どした?」


「そういえば湊は、好きな人とかいないの?」



 今まで聞いたことなかったし。


「……いるけど」