佑香が言ってた。



 連也くんがあたしのこと好きなんじゃないかって。


 でもあたしは思った。

 いや、あり得ないだろうって。



 そしたらまさかの……


「へっ?」



 あり得る話だった。


「へっ?ってなんだよ。」


「いや、だって……へっ?」



 水族館に遊びに行った時同様、顔を少し赤らめる連也くん。



「……そんなにおかしい?」


「いや、信じられなくて」



 だって、いくら仲良いからって、連也くんにとってあたしは〝お友達〟でしかないと思ってたから。




 そして、付け足すのならば初めての告白だということ。



「こ、こういう場面に出くわしたことがないっていうか……初めてなんです、ハイ。」


「へー……いい経験じゃん?」


「そんな他人事みたいに言わないでよ」



 告白したのも、こうやってあたしを掻き乱しているのも、連也くんなんだけど。