柔らかくて、弱いんだけど支えてくれてる架樹の肩で、俺は泣きそうになっている。



 ホント、情けないんだけど。


 けど、どうしても。


 泣きそうなんだ…………





------------------





 小4の頃。


 家に帰ると、珍しく母さんが大荷物を持っていた。




『母さん?どこ行くの?』



 怖かった。


 けれど、聞くしかなかった。



『ご、めん……ごめんね、連也……』



 母さんは、俺の両肩を掴んで泣いた。



 意味が分かるようで、分からない。

 いや、分かりたくなかった。



『な、んのことだよ……』


『ごめん、お母さんを許して……?』



 待てよ、待ってよ。