「……」
あ、やばい。
連也くんは少し驚いた顔をした後、黙ってしまった。
「ご、ごめん。変なこと聞いちゃったね」
「……」
すぐに謝ったが、連也くんは黙ったまんま。
「……れ、連也くんの話ってなに？」
気まずかったから、話題を変えた。
けれど、連也くんは顔を逸らしたあたしの髪をさらっと撫でた。
「えっ？」
いきなりだったから、連也くんの方を見た。
「っ」
連也くんの顔は、とても切なそうだった。
「れ、連也くん？」
どうしたんだろう。
今までに見たことのない、悲しそうな顔。
辛くて、切なくて、守ってあげたくなるような顔だった。
「俺……」
連也くんはすっと息を吸うと、突然。
