レモンな初恋





 なんか喋りたいな。



「ふっ。分かった、切らない。」



「ホントー?良かった。連也くん、切りそうだし」



「あ、そういえば。課題した?」



 まさかとは思ったけど、連也くんから話してきてくれるなんて……!


 すごく嬉しかった。


 純粋に。



「理科の?」


「そう。明日締切じゃん?」



 ……あ。



 そうだった。明日締切だった。



「どうした?」



「あ、あたしやってない……」



 いつかやろう、いつかやろうで、今に至った。



「……あーあ、ファイト」


 その声はやっぱりなっていう感じで、少し意地悪っぽかった。


「お、教えて……」


「ファイト」


 何を言ってもそれだけしか返ってこなかった。