「……なんて。」



「は?なんだよ」



「ううん、別に。」



 連也くんと仲良くなりたいって、心から思って。



「行こっか」




 いつもと同じような、違うような今日が始まった。





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 教室に着くと、まだ授業には、ギリギリセーフだった。




「ふー、セーフ」



 額の汗を取るポーズをするあたしの隣には、黒いぼさぼさの髪の連也くんがいた。



 ただ、そこに立っている地味男って感じだ。



 ……うん、みんなの目が怖い。




 そりゃ、あたしをいきなり連也が引っ張って行ったんだし。


 ……あの、地味男が。



「ちょっと、果樹。なにされたの?」