レモンな初恋





「……そういえば、バスケ部してるんだって?架樹ちゃんはなんか入ってないけどしてるって言って……」



 母さんは不思議そうに聞いた。


「ああ、体験みたいなもんかな。」



 少しずつ、会話が弾んでいった。


 まるで、離れ離れだった7年間を埋めるように。




「そう……お父さんと裕未(ゆみ)は元気?」


 裕未というのは、姉貴のこと。



「……あぁ。親父はアル中克服したし、姉貴は結婚したよ」


「……そっか」



 少し懐かしそうに、でもって悲しそうに母さんは呟いた。



「……連也。本当に、ごめんね」


「……」



 母さんは俺にあたまを下げたけど、俺はその姿を目に焼くことしか出来なかった。



「お母さんね、逃げっちゃったの」


「……なにから?」



 理由なんて分かってたけど、聞いてしまった。



「……お父さんや、裕未と連也から」



 母さんは一息つくと、話し出した。