「全員いるな?よし、じゃあ出発だー!」



 森居先輩の言葉で、みんながバスに乗り込む。




 今日は、8月に入ってすぐ。


 …………真夏です。



 そして、3日間合宿1日目!



 森居先輩はあたしがついて行くことを、


「人手がいるし、マネージャーとしてならいいよ」


 と言ってくれた。



 だから、臨時マネージャーとして参加します!




 あたしのバスの隣は連也くん……ではなく、バスケ部のマネージャーの橘深雪(たちばなみゆき)先輩。



 マネージャーはマネージャー同士でと言われたから、こうなった。

 あたしは全然良かったんだけど、連也くんはものすごく嫌がってた。




「おーい、坂野ー!彼女ちゃんと離れちゃって可哀そうだなー」


「はははっ、部長が離れかしたんでしょー」


「だって、リア充とか見たくないし」



 前から、そんな会話が聞こえる。


 連也くんは、


「……うるせぇ」


 と、嫌がっていた。