「……今?」



 そう聞き返すと、連也くんは笑った。



「そう、今。」


「でも、ここ裏庭」


「んなの関係ないし。要するに、はちまきを交換すればいいだけじゃん」



 いや、そういう問題なのかな……?



「でも……」



 あたしが俯くと、連也くんは自分のはちまきをあたしの頭に巻いた。


「え……?」


 あたしが顔を上げると、連也くんはあたしからはちまきを取って、自分の頭に巻いた。



「ちょ、なにして……」


「……俺は、架樹を一生愛すると誓います」


「っ!」



 あたしは目を見開いた。



 だって、連也くんがいきなりそんなこと言うから……



「ジンクスなんてな、元はと言えば誰かが作ったもんだから。それだったら、俺らが作ればいいじゃん」



「……」


 連也くんは「なっ?」と言って笑った。



「……う、んっ!そうだね、あたし達が証明したらいいんだもんね」


 泣きそうになりながら、連也くんに抱きついた。


「ちょっ、架樹。ははっ、一気に元気になった。」



 連也くんは笑った。