レモンな初恋




「……よく言われる」


 恥ずかしそうに呟く連也くんを見ながら考えた。



 チョコなら、作れそうだなー♪



「そっかぁー……」


「なに?いつか作ってくれんの?」



 期待が見える笑顔で、連也くんに聞かれた。


 あたしが答えようとすると、佑香が入ってきた。



「もち……」


「えー!連也くん、架樹に作ってもらうのー?ズッルー」


「ちょ、佑香?」



 佑香は羨ましそうに連也くんを見た。



「架樹、こう見えて料理だけは上手いんだよ!ま、勉強は全然だけど」



 佑香、最後のところ要らない……



「褒められてるのか貶されてるのか……」


「ははっ、まあ楽しみにしてるよ」


 連也くんは笑いながら言う。

 あたしもつられて笑う。


「もちろんっ!お楽しみに♪」






 季節は、もう夏。





 楽しい夏の始まりだぁぁーーー!!