「……あーあ。架樹、それはやっちゃったねぇ」
次の日、朝に迎えに来なかった連也くんに、自分がやったことの重さを感じた。
結局、連也くんは来ないまま、1時限目が終わった。
隣の空っぽの席を見つめる。
「……連也くん」
佑香に全部喋った。
昨日、連也くん家に行ったこと。
そこで甘い雰囲気に耐えられなくなって家を飛び出して帰ったこと。
そしたら朝、連也くんは家に来てくれなくて、メールも電話もないこと。
「ふぅ……ま、謝ることだね」
「だよねー……」
佑香の言葉に「うん、うん」と頷いていると、教室の扉から声が聞こえた。
「おっ、遅かったじゃねーか。連也」
「……」
え!?
思わず机に伏せていた顔を上げた。
「れ、連也くん……」
だんだんあたしに近づいてくる連也くんにドキドキしちゃう。