恥ずかしくなって俯いてると。



「なあ、架樹?そういうことされるとさ……したくなる」



 ……?



「え、なにを?」



 そう言って顔を上げると、連也くんの顔が近くにあった。


「///」



 ハズい!


 顔を逸らしたあたしを、連也くんは優しく抱きしめた。



「え」



 一気に胸のドキドキが激しくなる。



「かーじゅ」


「れ、連也くん……」



 そんな甘い声で、耳元で囁かないで……


 
 この甘い空気に、あたしは我慢できなくなってしまった。




「あ、わわっ!」




 あたしは連也くんから離れて、鞄を持つと。


「か、帰るっ!」