レモンな初恋





「……そっか。連也くんはお母さんが大好きだったんだね」


「……もう、好きじゃないけど」



 そう言った連也くんは、あたしでも嘘だと分かった。



 本当は、今も好きなんだろうな。


 今も、お母さんに会いたいはず。



 あぁ、なんか連也くんを抱きしめたい。


 そんな衝動に駆られるけど、なんとか止めた。


「え……」



 連也くんが驚いたような声を出した。



 あたしも、驚いてしまった。


「架樹……?お前、なにして……」


 自分でもそんな気はないんだけど、いつの間にか……





 連也くんを抱きしめていた。





「あ……え、なんで?」


「……いや、こっちがなんで?だよ」



 慌てて連也くんを離した。




 わわっ///


 何してんだろう、あたし。