レモンな初恋







 慌てて写真を机に置いた。


 連也くんは不思議そうな顔をしたけれど、あたしが置いた写真を見ると、少し悲しそうな顔をした。



「……それ、見た?」


「ごめん、……見ちゃった。」



 その写真には、笑っている幼い頃の連也くんときれいな女の人が映っていた。




「あれ、俺の母親なんだ」



 はい、とオレンジジュースをあたしに渡しながら連也くんは言う。



 それを受け取ると、連也くんのベッドに二人とも座った。


 連也くんはレモンティーを一口飲むと、話し出した。



「どう?あんなことするように見えないだろ?」


「え、あの、さっきはごめっ」


「ははっ、別にいいよ。架樹にはもう言ってあるんだし」


 連也くんは笑って、あたしの頭を撫でた。


 それに、ドキドキしてしまう。


「……ありがとう。」


「でもさ、本当にいい母親だったんだよな、あの頃は」



 『あの頃は』


 そう言う連也くんの顔がとても切なそうで、あたしは思わず泣きそうになった。