レモンな初恋





 あるのかな?


「ははっ、架樹子供じゃん。ま、あるからいいけど」



 連也くんは笑いながら部屋を出て行った。




「……にしても、きれー」



 独り、連也くんの匂いのする部屋で呟いた。



「……あれ?」


 ふと、机に目をやったら、そこには倒れてある写真立てがあった。


 ちょっと気になって、机に近づいて行った。



 写真は下を向いていて、なんの写真か分からない。



「……ちょっとだけ」


 ダメだと思うんだけど、写真を持って見てみた。




「…………え?」



 そこに映っていたのは……



「なにしてんの?」


「え?」


 いきなり声が聞こえて振り向くと、ドアの所に飲み物を持った連也が立っていた。



「あ……ご、ごめん」