レモンな初恋





 あたしにとって、大切な存在だから。




 それを伝えると湊は、



「……おう」



 という小さい返事を返してきた。



 バタンッと玄関のドアを閉めると、よく分からないけど涙が溢れた。




 また、戻れる。

 いつかまた、笑い合えるだろうから。


 その日まで。


 この切ないような温かいような気持ちは持っておこう。





 湊とどうなっても変わらなかったこと。







 〝湊が大事だということ〟