レモンな初恋





 湊は申し訳なさそうに呟いた。



 持っていたミルクティーを机に置くと、あたしの方を向いて言った。



「あとで、ものすごい後悔した。けど、それでも架樹を振り向かせたかった。でも、昨日」



 あたしも湊の方を向いた。



「坂野を見て、負けたーって思った。なんでか分かる?」


「え?」


 なんでだろう?


 全くもって分からない。




「だって、架樹の顔が見たことないくらい可愛かったから。」


「……ちょっと照れる」


 可愛いだなんて、照れることを言うなっ!



 湊は少し笑ったけど、すぐに真面目な顔に戻った。



「ああ、俺には見せない顔をあいつには見せれるんだって。正直、一番近くにいたから自信があった。けど、そういう問題じゃなかったんだな」




 次は、切なく湊は笑う。


 その顔に、胸が締め付けられた。



「架樹のこと、いっぱい傷つけたな。ごめんな」



 湊は申し訳ないという顔で謝ってきた。


 必死になって首を振った。