「マジでびっくりしたわー!まさかのイケメン!楓湊にも負けねーだろ」
「楓湊?」
「うん、知らねーの?」
「あぁー……あのムカつく幼なじみか」
連也くんは、男子と……ってかさっきも喋ってた宮根(みやね)くんには喋るんだ。
新しい一面を知った気がする。
あたしが連也くんを見つめていると、
「架樹」
と後ろから声が掛かった。
パッと向くと、そこには佑香の姿。
「佑香……」
ヤバいって思った。
だって、佑香に連也くんのこと何も言わなかった。
親友なのに。
あたしは立ち上がって、佑香と向き合った。
「ご、ごめんなさいっ!」
その声はあたしの予想以上に大きくて、教室中が静まったほどだ。
みんなこっちを見るけれど、気にしてられない。
下げた頭をそのままにして、話を続けた。