レモンな初恋





 連也くんは投げやりな口調で言った。



「ううん、嬉しいかも」



 最初とは違う雰囲気。


 これは、想い合ってるっていう証拠で。


 友達じゃないって証拠で。




 付き合うとか、好きとか。


 昔は、友達の延長線だと思ってた。



 でも、違う。


 友達には抱かない感情。

 言葉に表せない気持ち。



 この人じゃなきゃダメだと思うんだ。

 こういう自分でいられるのは。




 あたしの初めての彼氏。



 それは、同時に新しい恋の始まり。


 あたしには、初恋の始まり。



 連也くんからの2回目の告白で、ついに始まってしまった。


 あたしの本当の初恋は、ここからがスタート。



 パンッという開始の音が鳴った気がした。