次の日の放課後。
私は面倒な委員会が長引き、やっと終わって解放された気分で廊下を歩いていた。
あー、委員会になんて入らなきゃ良かったわ。
と伸びをしたときだった。
委員会が行われた教室から戻るときは、確実に二年の教室の前を通るわけで。
そのなかに、一人でいる吉村先輩を見つけた──。
思わず立ち止まる。
どうやら吉村先輩は誰かと電話をしているみたい。
「─うん、もちろん愛してるよ。愛美」
……………もう、新しい彼女か。
脳裏に、吉村先輩を一途に思い、悲しげに涙を流す真希の姿が浮かんだ。
許せない─。
─そう思ったら、気づいたらその教室に足を踏み入れていた。

