次の日から3日後。

奈々ちゃんは学校を
休んだ。

きっと日向の事を
考えているんだと思う。

今日はちゃんと来てたけど
日向も3日くらい学校を休んだ。

あっちゃんに聞いたら
前の過呼吸が残ってて

辛くて休んだらしい。

「…なぁ、なんで奈々ちゃん
休んだんだと思う?」

「…わかんない」

「…今日は来るかな?」

その時、教室の扉が開く。

そこに奈々ちゃんがいた。

教壇にいつもどうり出席をとって
今日の連絡をする。

「…あと、日向さんと木南さんと佐々木くんはまたこの前の古典の課題
提出してなかったから
放課後教室に残ってねー」

えっ?

俺今回はちゃんと出したはずだけど…。

あっちゃんだって
ちゃんと出してたと思うし…。

とりあえず放課後になったから
3人で奈々ちゃんを待ってたら
10分くらいしてやっと来た。

「…待たせてごめんね」

「…ところで俺らって
課題出してなかったっけ?」

「…ごめん、話たくて嘘ついちゃった」

敦「…で、話って?」

「…うん。あのね……
私、智美と一緒に暮らしたい」

敦「…えっ?」

「…私、この3日間考えたの。
色々考えたけど、色々考えた結果が
それだった。
もう離れたくないし離したくない。
ずっと一緒にいたいの。
お願いします。
智美の側に居させて下さい」

奈々ちゃんは泣きながら
あっちゃんに頭を下げた。

「…奈々ちゃん、頭を上げて。
私は智がどう思うか聞きたいの
…智…どうかな?」

「…本当に…お姉ちゃん?」

「…うん」

あっちゃんに確めるように
聞いた後、涙を流して
奈々ちゃんを見た。

「…本当に…お姉ちゃん?」

「….うん」

「…もう絶対…離れない?
ずっと一緒にいてくれる?」

「…ずっと一緒にいるし、
もう絶対に離さない」

「…うっ…お姉ちゃん。
…お姉…ちゃん。…うわぁ〜」

日向は奈々ちゃんと
抱きついて泣いた。

まるで赤ちゃんにかえったみたいに
泣いていた。

俺は初めてみたかもしれない。

日向自らがあっちゃん以外の人に
腕を伸ばして抱きつくのを
見たのは。

日向はきっと気づかない間に
姉妹という存在を
探し求めてたんだ。

だってずっとあの半分の
写真を持っていたから。

気にしてなかったら
あんな写真なんて
今頃捨ててるに違いないんだから。