「芹沢さん、いらっしゃるか」
「土方か、入れ」

そう言うと彼は手を引き部屋へ入った

「その小僧は?」
小僧 と言われ一瞬忘れていたが私は男装していたことを思い出す。
女人禁制だからという理由で男装をということになったのだ

「彼は山南さんの同門でね。挨拶しろ」
と言われ私は正座のまま手をつきお辞儀をする
「夏見鈴です。宜しくお願い申し上げます」
と言うと彼は少し笑い、うむと頷いた