月夜の黒猫



女「ふふ、やっと気づいてくれたんだぁ~!うれしいなぁ!いつ気づくかなぁって楽しみにしてたんだけど、空くん全然気づいてくれないんだも〜ん!」



空「っ!」





そう言ってその人は僕の座ってるベンチ1歩1歩近づいてきて僕の目の前に立ちはだかった。



そこで危険を感じた僕はベンチから立ち上がって距離をとろうとした。







女「どうしたのぉ?急に立とうとして?(ニヤリ)」


空「!」





その行動に移す前に僕の身体は立てないように押し返されて、さらに女の人が僕にもたれかかるように体重をかけてきた。


その状況に僕はなすすべなく恐怖と息苦しさが込み上げてきた。




どうしようもなくなって、助けを求めようと周りを見渡したが周りには誰もいないことに気づく、、






































女「ふふ、誰もいないわね?あ、ここはこの時間帯あまり人が通らないの知ってる?」


空「!?え…、」



女「ま、しらないわよねぇ〜?だって、ここに来るの初めてでしょ〜?」



空「…なんで、知って…?」




女「ふふふ、だって―…



























































私全部見てたもの!空くんに会った半年以上前からずっと!空くんの事で知らない事なんてないわよ…?(妖笑)」


ゾクッ
空「!」







その時僕の中の疑問は全て繋がった。



半年以上続いていたストーカー行為の犯人が父親の女だったんだってことが…


でも、気づいたからって何ができるわけでもなくて恐怖がピークに近かった僕は発作を起こしかけてた。


それに伴って抵抗する力も弱くなってしまったんだ。





























女「ふふ、そぉだ〜!おねぇさんといいことしよっ?」


空「!??っ!やだっ!やめっ…!」





猫なで声と怪しい手つきで僕に擦り寄ってきた女の人に僕は拒否した。










女「ふふ、空くんが嫌がっても止めてあげないけどねぇ…、だけど怖がらなくていいんだよ?おねぇさんに任せておけば、すぐ気持ちよくさせてあげるから(ニヤリ)」







その人は僕の耳元で囁いてから一旦身を引いてキスをしようと迫ってきた。




僕は顔を背けようとしたが、しまいには女の人に両手でガッチリ顔を固定されてしまう。




その時僕は流石にもうダメだと思って目を思いっきり瞑った。
































































































ガサガサ…





その時、ベンチの後ろにあった茂みから物音がしたのだった。