月夜の黒猫






はじめのころは家に帰るとその人がいて、玄関で出迎えられた。すごく媚を売るような態度で接してくる人に僕は気持ち悪さしか感じられなくて、そんなことが毎日続いたんだ。
























それから日を追うごとにベタベタ僕の身体に触ったりするようになった。


しかも父親がいないタイミングを見計らって…

































































空「……明らかにその人は僕に色目を使うようになっていった。…その後からなんだ。日常で誰かに付けられたり、嫌な視線を常に感じたり、酷い時には無言電話が僕のケータイにかかってくるようになった。」








































いわゆるストーカーってやつだったよ。



僕学校に友達居なかったし、人見知りだから先生にも相談できなくて、ましてや家族は論外だったから毎日恐怖を感じながら生活してた。



















































そんな恐怖な日々が半年以上続いたころ、家に1通の封筒が送られてきたんだ。




差出人は不明。でも微かに封筒から嗅いだことのある匂いがした。




それに対して疑問に思いながらも封筒を開けて中身を確認するとそこには―……





































































明らかに盗撮したであろう僕が写ってる写真が何十枚も入ってた。




授業を受けてるものや帰宅途中のもの、着替えしてるところだったり、お風呂に入っているところとか、プライバシーの欠片もない写真が大量に入っていた。
































































空「その時僕はいろいろなストレスが相まって初めてこの前みたいに過呼吸を起こして自室で意識を失ったんだ。次に目を覚ましたのは翌日の昼過ぎだった。そこで初めて学校を無断で休んだんだ。その時、家には居たくなかったから一人になれる所を探して外出する事にした。」





























































その時なんで僕は外出しちゃったんだろう、おとなしくしておけばよかったってすごく後悔することになった。