月夜の黒猫





中学に入学した僕は相変わらずの日常を過ごしていた。


それでも僕はなるべく家に居たくなくて、学校の図書室にギリギリまで居座ってから帰るようにしていた。



そんなある日、いつも通り家に帰ると玄関には知らない女物の靴があって、父親も帰ってきている様だった。




僕はなるべく父親に会いたくなくてすぐに2階にある自分の部屋へ行こうとした。



でも、階段を数歩登った時にリビングの扉が開いて中から父親と香水がきつくてケバい女の人が出てきた。


































父「なんだ帰ってきたのかよ…。」

空「う、うん…。」


父「チッ、あいさつもできねぇのかよクズ!」



ビクッ
空「……、」







父親に怒鳴られると僕は何も言えなくなっていた。






































女「ねぇねぇ翔太ぁ…?この子翔太の子?」



父「…あぁ。」


女「へぇ、かわいい子だね。(妖笑)」


ビクッ
空「…(なんか、この人の目、気持ち悪い…)」






そんな時、父親の隣にいた女の人が僕の頭から足元まで舐め回す様に観察してきた。

そんな目線に嫌悪感を感じた僕は俯き足早に2階の自室に逃げ込んだ。



その時に父親が追いかけて来なかったのが幸いだった。













































でも、その日を境に僕の毎日が変わってしまった―…

































空「僕は父親が連れ込んでたその女に付き纏われ始めたんだ。」