『ん。今度つれてってあげる。』


美「え!?ほんとですか?!」


『暖かくなったらね。』

美「わぁい!(ニコニコ)」




俺達が呆然としてるとどんどん話しが決まって行った…






































ポンポン
『それじゃ気をつけて帰りなね。』






月詠朔夜は神崎に一言告げ俺達に一瞬視線を送り自分の進む方に身体を向けた。










美「はい!朔夜さんもお気をつけて!」



『ん。』
ヒラヒラ








そして神崎が声をかけると振り向かず片手をヒラヒラとふり音もなく軽く走り出した。


そしてそのまま助走をつけて目の前にあった2mくらいの塀の上に軽々と登り着地した。


その際に長い黒髪が舞い上がる―…








今日は満月から少し欠けた月が空に浮かんでいるため辺りは明るく、爽やかな少し肌寒い風が俺達と月詠朔夜の間を通り抜けていく―…



風に舞い上がる黒髪と月をバックにして立ち、逆光で表情の見えない月詠朔夜は1枚の絵画の様に幻想的だった――……











































全「「「「「……っ、」」」」」









俺達は誰も言葉を発することなく静かに息を呑んだ。







































『……』
ヒラヒラ








そんな俺達に一瞬視線を送りそのまま背中を向けて闇夜に溶けるように去って行った――……








































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