「朔くん、何か用事?妙に楽しそうだけど」




何かを思ったのか、楪が聞くと朔はこう答えた。




「聞きたい?実はさ、これ、この前クジで引き当ててさ」




あたしたちに見せられたのは、有名な遊園地のチケットだった。





「これがどうしたの?」




「このチケットさ、1枚で2人行けんだよな。だから、坂口たちもどうかと思って」




おお、なんと嬉しいお誘い。




「行こう!楪、あたしと!」





「あたし?朔くんじゃないの?」




あ、そうだった。




「俺が誘ったんだから、お前は俺と行くんだよ」





「うん」




あたしは、素直に頷く。