「妹さんはいいじゃないですか!行きましょうよ〜」
妹さんが可愛いのはわかるけど、なんて言ってる。
じわり、と目に涙が溜まる。
あたし、彼女じゃないの?
お似合いじゃない?
幼なじみだからって、油断してた。
一緒にいれると思ってた。
考えが甘かった。
俯いた瞬間、腕を引かれた。
「え……」
「コイツは妹じゃなくて彼女。てか名前も何も知らない奴にノコノコ着いて行かねぇっての」
「なっ……!」
「なぁ、心愛」
あたしは、同意を促されて振り向いた。
でも、それが間違いだった。
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