「はぁ…お前笑いすぎ…」
あきれたような声で溜息をつかれた。
そう言われても、面白いものは面白いのだ。
笑いを止めろと言われても、簡単には止められないのが現実で…
「ごめんごめん」クスクス
あたしは謝りながらも笑った。
「…おい…いい加減にしねぇと殴るぞ…」
晴輝がキレた。
これはヤバい…
喧嘩なら別にあたしが勝てるけど、相手が晴輝だと話が違う。
もちろん、晴輝にも勝てる。が、何かといちいち面倒くさいのだ。
特に自分から喧嘩売っといて自分が負けたときが一番…
しかも、晴輝は結構強いから体力の消耗が激しいのだ。
ということで、あたしが晴輝と戦っても何のメリットもない。ので、あたしは戦わない。
結果、
「ご、ごめん…」
謝った。
やっぱり謝るのが一番!!
「チッ…早く倉庫向かうぞ」
おっ?何とか喧嘩は防げたか?
ってか、あたし別に倉庫行きたいなんて言ってないけど…
むしろ行きたくないって言わなかったっけ?
そう思いながらも、いつの間にか晴輝にまた腕を掴まれて強制的に倉庫に向かわせられる。
はぁ…
今度はあたしが溜息を心の中でついた。
なんだかんだ、あたしって晴輝に振り回されてるよね…
―バキッ
―ドスッ
「ッ…ぐッ…」
渋々、晴輝にに連行されてたあたしだったが丁度、あまり使われてない公園を通りかかった時だった。
殴る音とうめき声が聞こえてきた。
思わず足が立ち止まる。
それは晴輝も一緒の様で、晴輝も立ち止まった。