「うちの奴をたくさん、かわいがってくれたみたいで。どうも」クスッ
あたしは俯きながら牙龍に話しかけた。
殺気ではないが少し脅すような雰囲気というかオーラを出して…
多分、今のあたしは口は笑ってるが目は笑ってないだろう。
「そいつ…オレのダチでね。返してもらえませんか?」
あたしはケンカするとき言葉遣いを男言葉にする。
だって、女言葉だと女だってバレてしまうから…
女だってバレると女なら勝てるって思う奴が出てきて、攻めてくるだろう。
負けることは恐れてないってか心配してないが、こうも毎回毎回弱いグループに攻められるのはいい気はしないし、強くない相手に戦うのが面倒くさい。
あたしは面倒くさいことが嫌いなタチなんでね
「あぁ?そう簡単に渡すわけねぇだろーが」
やっぱりな~
血の気が多い龍也が言うと思った。
牙龍の奴等って全体的に喧嘩っ早いんだよなぁ~
「はぁ…それは困るなぁ」
まったく困った様な声じゃないあたし。
「てめぇ…さっきから何なんだよ!!」
うわ…もうキレたの?早くない?
もう、あたしに殴りかかろうとしてるし…
パシ―
「火龍…待て」
あたしも殴る準備してたのに慧斗が龍也の腕を掴んで止めた。
「何だよ…」
「この下っ端くんと友達ならキミは知ってる?百虎の総長の事」
ふてくされてる龍也を無視して慧斗があたしに聞いてきた。
さすが、冷静で頭のいい奴は違うな。
「知ってるよ~風月でしょ~?」ニヤ
たぶん、もう海斗以外にも根掘り葉掘り問いただして、知ってるだろうから軽く言ってみた。
「!!!…お前…それどこで…」
紅雅がアホっ面をしながら言った。
他のメンバーも固まっている。
海斗はもうあたしだって気づいているみたい。
「他にもいっぱい知ってるよ~♪」
「…教えろ」
あたしの言葉に総長の蓮が少し殺気を出してきた。
何かさっきから、命令ばっか。それが人に頼む時の態度かよ…
ってゆーか、誰に向かって口きいてんだよ
「はぁ?お前ら何かに教えるかよ」クスクス
もう小芝居するのは飽きた。さっさと終わらせよ。
「あぁ?てめぇ誰に口聞いてんだよ!!!」
あっさり挑発に乗ってきた龍也。
それと同時にその場の空気が変わった。
「それは聞き捨てならないな~」
明るく言ってきたけど殺気がガンガン出てる翔。あぁあ可愛いキャラ崩壊寸前。
シュッ―
パシッ―
いきなり龍也が拳をあたしの腹に入れようとしたが軽々とその拳を受け止めた。

