箱庭の螺旋-はこにわのらせん-

 少年は高い空に視線を投げて、囲まれた中にある広大な空気を大きく吸い込み口元を緩ませた。

「ありがとうございます」

 ふいに放たれた礼の言葉にマークは軽く手を上げて応える。

 今日は晴れで良かったと青年も空を見上げ、いつまでも大気を感じるように動かない少年に食べようと促した。

 こんな時くらい少しは雑に食べてもいいのにと、相変わらず上品に食べるベリルに溜息を漏らす。

 それでも、いつもと違う食事に嬉しそうな表情のベリルを見つめて再び思考を巡らせる。