箱庭の螺旋-はこにわのらせん-

「楽しいかい?」

 じっくりと眺める少年になんだか恥ずかしい気分になりながらも、隣に腰を落とす。

「ええ、とても」

 その目は今までで一番、輝いて見えた。

 施設に入るとき、チェックで止められるかもしれないと思ったが意外とあっさり許しが出た事にマークは驚いた。

 少年の正体を知る由のない警備員でも、外に出られないこの子に何かしらの感情を抱いているのだろうか。

 そうでなければ、アルバムを目にした時に警備員の瞳に宿った光が僕を捉えるなんて無いはずだ。

 今まで一度も揉め事は起きていないとベルハース教授は言っていた。

 この閉鎖的な場所でそれは驚きだ。