箱庭の螺旋-はこにわのらせん-


 ──そうしてあっという間に一年が過ぎ、

「はい」

 昼食のとき、持ってきたアルバムを少年に差し出す。

「これが?」

「そうだよ」

 十二歳になったベリルは、見ない間に少し大人びていた。

 まだ幼さはぬぐえない顔立ちだが、エメラルドの瞳には鋭さが増しているようにマークは思えた。

 食事中はマナーを厳しくチェックされているため、アルバムを気にしながら食べ進める。

 ベリルは食事が終わるとすぐ、冊子を手にしてテーブルから離れしゃがみ込む。

 そうしてアルバムを開き、食い入るように見つめた。